行政書士試験を独学で受験して、合格しました。その体験談を記載していきたいと思います。少しでも皆さんの役に立てれば幸いです。
行政書士試験とは
- 受験資格:年齢、学歴、国籍等に関係なく、どなたでも受験できる。
- 合格率:10~15%程度
- 合格基準:「法令」が計244点のうち122点以上、「一般知識」が計56点のうち24点以上で、 試験全体においては合計300点のうち180点以上
- 難易度:法律系の国家資格の中では比較的易しい方の為、法律家になるための登竜門といわれることも。
令和5年度行政書士試験のご案内 | 行政書士試験研究センター (gyosei-shiken.or.jp)
独学での行政書士試験合格は可能なのか?
可能です。私は3回目の受験で合格できました。但し、メリット・デメリットがあると思いますので、以下に記載していきたいと思います。
独学でのメリット・デメリット
私は、仕事をしながらでの挑戦であったこと、家の近くにスクールが無かったこと、スクールに通うためのお金がもったいないという貧乏人根性から独学での受験をすることにしました。
行政書士試験は年に1回なのと、一人で勉強しているのでモチベーションを維持するのが大変でした。
メリット
- スクールに通うのに比して圧倒的に低コストで挑戦する事ができる。
- 思い立った時に勉強をすることができる。
- 授業を聞く時間がないので、勉強時間をインプットとアウトプットに注力することができる。
デメリット
- 低コストで挑戦できる反面失うものが少ないので、モチベーションを維持するのが大変。(私は一度現実逃避してゼルダの伝説 ブレスオブザワイルドにはまってしまいました。)
- わからないことは自分で調べるしかないので、効率が悪い。
- どこが試験に出やすい等のノウハウが無いので、強弱をつけて勉強しづらい。
勉強プラン
人によって勉強のやり方について向き不向きがあると思います。私は、継続的にコツコツと勉強を続けるのは結構得意だと思っているのですが、逆に短時間で集中的に勉強をするのはあまり得意ではありません。
ですので、私は最初から3年計画位で合格出来たらいいなと思っていたので、自分にあった勉強プランをたてて勉強を進めていくのがよいと思います。
また、完璧主義者になりすぎない方がよいとも思っています。毎日勉強しようと思っても、仕事で疲れてしまったり、やる気がしないときもあると思います。そんなときもあると思って取り組んでいった方が勉強が長続きします。
一度勉強の習慣化ができると、勉強しないという事が気持ち悪くなるので、なんとか継続できる仕組みを作ることが重要です。
勉強時間
一般的に500時間~1,000時間程度かかるといわれています。行政書士受験当事に、宅建やビジネス実務法律検定2級を取得している状況でしたが、3年間で間違いなく1,000時間以上勉強したと思います。
勉強しても範囲が多いため、前やったところの記憶がぬけてってしまったり独学の為効率が良くなかったのかもしれません。
勉強場所
基本的には平日は家で1~2時間程度勉強しました。
休日は近所のカフェで2~3時間勉強するようにしました。個人的に勉強におすすめのカフェはベローチェです。コーヒーの単価が他のチェーン店より安く、ソファー席が多いためそれなりに長い時間過ごすのにおすすめです。(木製の椅子などではお尻が痛くなって長居ができないため。)
どうしても家だとだらだら過ごしてしまうので、カフェなどで勉強するのはおすすめです。但し、グループ客でよくしゃべる感じの方の近くの席に座ってしまうと話し声が気になってしまい逆に集中できない可能性があるので要注意です。
席他にも空いているのだから、近くに座って話さないでよ~💦
勉強方法
テキストで基本を押さえたらひたすら問題集を解くようにしました。最初のうちは問題を読んでもなんのことを言っているのかわからない状況でしたが、繰り返しやることで理解できるようになります。問題集はいくつかやりましたが、それぞれ5回~6回位繰り返し解きました。
行政書士試験は記述の問題もあり配点が高いのでここも重点的に勉強しました。何がでるかわからないので手探りでやった状況でしたが、たくさんの問題に触れる様にしました。
使用した教材
- 合格革命 行政書士基本テキスト
- 合格革命 行政書士基本問題集
- 合格革命 行政書士40時記述式・多肢選択式問題集
- みんなが欲しかった! 行政書士の40字記述式問題集
- 合格革命 一問一答式出るとこ専門ノック
- みんなが欲しかった! 行政書士の5年過去問題集
- 出る順行政書士当たる!直前予想模試
合格革命 行政書士基本テキスト
こちらのテキストを用いて、基礎固めをしました。フルカラーなのと図解が多かったので購入しました。欄外に解説や過去問、法改正情報等も記載されているのでボリュームは情報量は十分です。本自体は分割できるわけではないので持ち運びには若干難があります。
合格革命 行政書士基本問題集
テキストで基礎固めをしたら、すぐにこの問題集を解くようにしました。まずは3回位繰り返し解いて、それでも間違えた問題については、その後重点的についていくことによって知識を定着するようにしました。
問題の解答にはテキストの参照ページも書いているので詳細確認もすぐにできる様になっているのでおすすめです。
合格革命 行政書士40時記述式・多肢選択式問題集/みんなが欲しかった! 行政書士の40字記述式問題集
行政書士試験では記述の問題が出てきます。配点が高い(300点中60点)ので無視することができないため、多くの問題に触れる様にしました。基本的には合格革命関連の本を中心に購入して勉強しましたが、記述式の問題集は他にも購入して勉強しました。
合格革命 一問一答式出るとこ専門ノック
他の問題集に比べてコンパクトなので、机に座って勉強をする気が起きないときや隙間時間等に勉強するのに使用しました。一問一答なので、サッと始めやすくお勧めです。
みんなが欲しかった! 行政書士の5年過去問題集
ある程度勉強が進んできたら、過去問に挑戦しました。これまでの問題集は法律毎に問題がまとまっているのですが、実際の試験は混在して出題されるので、そういったことにも慣れていくためにも過去問を解くのはおすすめです。
最初のうちは確か100点も取れずにやる気がなくなってしまったこともありましたが、こちらも繰り返しやることで知識が定着していきます。
出る順行政書士当たる!直前予想模試
最後は予想問題集をやりました。やはりいろんな問題に触れる事で理解しているつもりでも別の角度からの問題があったりで本番に向けての準備としておすすめです。
だいたい直前期にこれらの問題集をやっていましたが、合格した年でも私は150点~180点のラインしか得点できていなかったので、合格できるギリギリのラインにいた様に思います。
試験前にやっておいてよかった事
外部の模試を受ける
私は知らない人がいる環境だと落ち着かない気持ちになることがあるので、家でやる模試だけでなく外部の模試も受けたりしました。合格した年は、LECの模試を年に5回受けました。そのおかげか、本番当日は周りを気にせず落ち着いて受験することができました。
また、LECの模試を受けると薄いテキストをくれるのですが、これがよくまとまっており知識を整理するのにも役に立ち、本番直前はこのテキストに注力して勉強しました。
ちなみに受験結果の推移はこんな感じでした。何とか合格できたような感じです。
期間を決めて勉強する
私は3回目の受験を最後の受験にしようと思って受験しました。丁度子供が生まれるタイミングでもあり、子供が生まれたら中々勉強する時間が取れないと思い、絶対に合格してやるという気持ちで勉強に打ち込みました。
行政書士試験に合格しての感想
年に1回しか受験できないので、モチベーションを維持し続けるのが本当に大変でした。自分の実力だけではないですが、受かってみると充実感はたしかにあります。また、自分の自信につながると思いました。
行政書士の資格を取得したから全てが変わるわけではないですが、会社の人からもすこし一目置かれるようになったのではないかと感じました。
私の場合は、その後異動になり現在は行政書士の知識を用いて仕事に臨むという事はないのですが、取得して損はなかったと思います。またゆくゆくは仕事でこの知識を活用できるようになればいいなと思っています。
これから行政書士試験を受ける方の参考になれば幸いです。難しい試験ですが、一歩一歩着実に積み重ねていければ合格できる試験です。もし合格できなかったとしても勉強して身についた知識は決して無駄にはならないので、頑張ってチャレンジしていただければと思います。
今後について
現在は、社労士の試験を受けるために子育ての合間を縫って勉強に励んでおります。
一度勉強する習慣が身につくと、何かしら勉強しないと時間がもったいないという気持ちになったのと、労働法関係の法律は勉強したことがなかったので、個人的に興味を持ち勉強を始めました。
まだまだ、模試も受けれるレベルではないですが、こちらについても、コツコツ勉強していって、いつの日か合格できる日が来ることを目指しております。
コメント